白  山(1)(石川)

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同行者 Y., T.
1973.09.22日〜09.23

09.22

堺発 17.45(車)19.00 大津−(9/23)1.00 別当出合着

09.23

起床 6.15 別当出合発 7.50−甚ノ助ヒュッテ 10.00−黒ボコ岩 11.00−11.40 室堂着  お池めぐり−小屋入り 15.30 就寝 19.30

09.24

起床 4.30−5.10 山頂(5.40 頃日の出) 朝食 6.30 室堂発 7.45−南竜ケ馬場8.55 −9.30 甚ノ助ヒュッテ 9.45−10.30 車道出合 12.30(車)21.20 堺着


9月23日(日)曇後晴
未明に別当出合着。バス待合所のベンチの上でシュラフにもぐり込んで寝る。夜中に寒くて時々目が覚める。
明け方夢うつつの間に、何組ものパーティーが出かけるのを耳にし、起きてみるとあい変わらず小雨が降ったり止んだり、山はすっぽりガスに覆われている。とりあえずパンとボンカレーの朝食を終えると雨も止んでいるので、とにかく出かけることにする。
シュラフ持ちなので、今回は荷物が大きいが軽い(10.5 kg )。幸い以後は雨が降らず、日は照らないが空気が湿っているので汗ダクになる。観光新道を通る予定だったが、落石危険とのことで砂防新道を取る。これも距離は短く、別当出合いから室堂まで6kmの標識があり、0.5 km毎に道標が立ち、道も広い。
ハイ松が現れてしばらくすると黒ボク岩に至り、間もなく急に目の前が開ける。樺色の秋の草原に緑のハイ松と真っ赤なナナカマドが混じりあい、何ともいえない美しさだ。
天気さえ良ければ何時間でも昼寝していたいような大らかな高原を横切り、一登りすると室堂である。今まで見た中では一番大きな山小屋である。受付で聞いてみると10月いっぱいは平常通りの営業をするそうである。そうと知っておれば手ぶらに近い格好でやって来たのに残念。
時々日も照りだし、ラーメンを食ってから頂上に向かう。夏にはあたり一面がお花畠になる所で、今は枯れ草ばかり。火山岩のガレ場をしばらく歩くと御前峰頂上で白山神社奥ノ宮がある。ガスが晴れると、眼下に火山湖が二つ見える。残念ながら遠景は何も見えない。
お池めぐりをする間に天気はますます良くなってくる。御前峰中腹から小屋の方角を見下ろすと、深緑のハイ松と深紅に燃えるナナカマドが隙間なくびっしりと詰まり、目が覚めるようだ。
西は雲とガスが深いため、夕焼けは見られなかったが7時過ぎに外へ出てみると満点の星で、こんなにたくさんの星を見たのははじめてだ。あまりにたくさんの星が見えるため、しばらく探さないと星座の形がわかりにくい。
北アルプスに比べると客筋が悪いというのか、本当の山好きよりも、何人も集まって「白山にでも行こうか」「よし行こう」というような連中が多く、日が暮れてからも手拍子で歌を歌ったり、廊下を走り回ったりでこんながらの悪い山小屋も始めてだ。
 
9月24日(月)晴
4時すぎ窓から外をのぞくと星が見えるので2人を揺り起こし、御来迎を見に行く。外はとても寒く、懐中電灯を持つ手がしびれてくる。風が非常に強く、そのうちガスも出てきて、星も月も見えなくなってしまい、高天原の岩陰でしばらく風をよけていたが、ガスはいっこうに晴れる様子もない。
小屋へ下りて一寝入りしようかとも言っていたが、トレーニングのつもりで頂上まで行こうとまた歩き出す。頂上の奥ノ宮で30分程待つうちにガスも徐々に晴れ、雲海が見下ろされる。ちょうど日の出の時は全くガスも消え、御岳、乗鞍等がよく見え、最高の御来迎だ。
小屋へ戻ると頂上は再びガスに覆われている。ラーメンの朝食後、下山路は展望コースから南竜ケ馬場を通り、別当出合へ向かう。しばらくは緑と赤と黄の色彩のシンフォニーの中、ゆるやかな道が続く。
平瀬道から別れると、我々以外には前にも後にもパーティーは見えず静かな道だ。アルプス展望といっても距離が遠いため迫力はない。それより、前方にそびえる別山のほうが堂々として迫力がある。
やがてやや急な下りになると、トド松かトウヒ等の針葉樹林帯となり、そこを抜けると再びナナカマドの紅葉が目立つ気持ちのいい草原に出る。ここが南竜ケ馬場で、これからぐるっと山腹を巻くと登路と同じ道に出る。甚ノ助ヒュッテはもうすぐのところだ。
キイチゴの実を探しながら車道出合いに出、そこから荷物を背負って下るのも馬鹿らしいのでY君一人に空身で車を取りに行ってもらう。しかし結局はこの方が時間がかかり、3人とも歩いて下った方がだいぶ早かったようだ。
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ナナカマド
紅葉のナナカマド
 
お鉢
お鉢巡りの一つ
 
御来光
白山頂上で見る御来光

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