安達太良山(福島)

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1977.03.20
同行者 H.

03.20 

小名浜 5.00(車)7.10 奥岳スキー場 7.40−8.40 勢至平− 頂上 10.30−11.00 昼食 11.45 −13.05 ロマンスリフト上−13.20 駐車場 13.35


3月20日(日)曇
リフトが動くまで待機しているスキーヤー尻目に出発。雪はよく踏み固められ、滑りもせず歩きやすい。林の中は風もなく、暑くて汗がにじんで来る。勢至平に上がるとさすがに風が強く、手が冷たい。小雪が顔に吹きつけて痛い。
H君はやはり寒いと言ってヤッケを着るがこちらは少しも寒くない。ウールのシャツ、丸首Tシャツ、セーター、カッターシャツ、チョッキだがズボンとカッターシャツを冬用の厚手のものにしたためだろうか。
しかしすれ違う他の登山者はいずれも上下ダブるヤッケにスパッツを着けた完全装備で、こちらの夏山と見掛けはあまり変わらない服装が少し恥ずかしい。
くろがね小屋には寄らず直接山頂に向かうが踏み跡がぐんと減り、最近のものらしいアイゼンの跡が2人分ほど見えるだけ。ごくだらだらした登りだが、やはり滑らぬように靴底をフラットに踏みしめて歩くので足首が疲れる。
一面のガスで視界は10m程度。途中で少し迷い、道が無くなるが何とか正規のルートに出たらしく、丸太の道標を見つけてホットする。だだっ広い雪の斜面でどこでも歩けるが視界は少しも効かず、近くで人の声は聞こえるが姿は見えない。
手が凍えてきたので再びヤッケをかぶり、毛糸の手袋をはめる。峰の辻の道標の所で2回目の休憩。ビスケットを食べ写真を撮る。ここから頂上はガスさえなければすぐそこに見えるところ。
次第に斜面が急になり、キックステップでかろうじて登れるが振り返ると45゜ほどの急斜面。とても下れそうもない。やっと稜線にたどり着くがこれは乳首の真下ではなく「牛の背」。左に尾根上をたどるがよほど強風のせいかほとんど積雪なく歩きよい。
やっと乳首にたどり着き、裏から回ろうとものすごい雪の急斜面をよじ登るとひょっこり頂上の石碑のところに出る。予想したほどの風ではなくこの程度なら何とか我慢できる。眼鏡に息が凍りついてすぐに見えなくなる。
アイゼンを着けて下りにかかる。H君は頑としてアイゼンを着けない。別に無くても歩けるが、やはりアイゼンの方が足が地に着いた感じ。
ガスにまかれると五葉松平は不安だと言いながら五葉松平に向かう。全然踏み跡はたどらず、まっすぐ直線的に下る。視界が効かないので一人ではとてもできない歩き方だ。
時々スキーを着けたものが気持ち良さそうにおりて行く。スキーをかついで上るのは大変だがここらは一面絶好のゲレンデで、腕前にある程度自信があればぜひ一度は試みる必要がありそう。
このままどんどん下ってしまうと昼食も取らぬうちに駐車場におりてしまいそうなので、時間は少し早いが雪の上で弁当にする。
ほんの少し下ると樹林帯というか木が多くなり、ガスも少し上がって勢至平の方角がよく見える。正規のルートが左に急に下る尾根の先端から、真下にリフトが見える。この尾根を右にたどり薬師リフトのところへ下ろうという事になり、そちらに向かうがやはり物好きもいると見えて何人か歩いた跡がある。
雪が柔らかいために太股あたりまでもぐることがあり、靴下はもとより靴の中まで雪だらけ。途中で気がついてスパッツを着けるがやはり手遅れ。
やっとの思いで下ったところは何とロマンスリフトの終着点。スキーヤーが大勢群れている脇を邪魔にならぬよう、小さくなって下る。これ位の斜面であれば、もう少し雪が固まっていればグリセードの練習ができそうだ。それにしてもこんな所を歩いて下るはめになろうとは思ってもいなかった。
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登りにて
安達太良山の登りにて
 
五葉松平へ
五葉松平へ向かう
 
五葉松平付近
五葉松平付近にて

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