種池〜岩小屋沢岳〜針ノ木岳〜針ノ木峠(長野)

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2001.08.10〜08.12

08.10 

大阪発21:18(急行くろよん)

08.11 

信濃大町着5:52 大町駅−(タクシー)−柏原新道入口.06:20−9:35種池(昼食)10:20−11:35岩小屋沢岳12:30−13:18新越山荘 就寝19:30

08.12 

起床 4.40  出発5:35−6:25鳴沢岳6:35−7:30赤沢岳7:35−9:30スバリ岳9:35−10-35針ノ木岳10:50−11:30針ノ木山荘12:20−13:10雪渓入口−雪渓出口13:45−大沢小屋14:30−15:13駐車場−15:35扇沢バス停
特急しなの、新幹線乗り継ぎ新大阪着21:47


8月11日(土)曇後霧一時小雨
大町駅で扇沢に行くタクシーに相乗りして柏原新道入口へ。車窓から爺ヶ岳の北、中央、南の三峰、鹿島槍の双耳峰が見える。他の3名は針ノ木峠から蓮華を越えて烏帽子まで行くそうだ。1人あたり5300数十円。
曇空の下を種池目指して登る。少し登って振り向くと少し晴れて、スバリ岳方面が見える。前方の稜線には種池小屋も見えてくる。もう少し上か、角度が変われば針ノ木も見えるのだが、残念ながら次第に山に隠れていく。
2時間半ほど歩いた頃から急にガスが押し寄せ、何も見えなくなる。知らぬ間に樹林帯を抜け、緩やかな登りになるとすぐに種池。山荘の前では大勢が昼飯を食べている。ここから鹿島槍に行く道から分かれ、岩小屋沢岳へ向かう道に入り少し歩いて開けたところで昼食にする。この道に入ると急に人が減り20分間で通り過ぎた人は2パーティー、3人だけ。
ガスに少々水滴も混じっているらしく、リュックに水滴が付きだしたので、あまりゆっくり座っているわけにも行かない。
この付近は本当にきれいなお花畑で、一番多いのはピンクのハクサンフウロ。トリカブトの群落やシシウドの群落はかなり迫力があるが、水滴まじりのガスがこれだけ濃いとカメラを取り出す気にもなれない。尾根の西北側はただのガスだが、東南側は冷たい水滴まじりのガスが吹き付ける。
登りついたところが岩小屋沢岳。何も見えないが、この下が新越小屋になるので頂上でゆっくりする。群馬からきた男、新潟からきた男と話が弾む。
下り道は白っぽい花のトウヤクリンドウが多い。
小屋でビールを飲む。レギュラー一本だけで済ますつもりだったが、新潟の男が強引に500の缶を進めるのでご馳走になる。部屋は敷蒲団1枚に枕が2つづつ並べてあったが、もう客が来ないと見切りをつけると、「敷布団1枚に1人づつ寝てください」とのことでラッキー。
夕食後ウトウトしていると「テレビの天気予報ですよ」と言う声で目が覚め、食堂に下りる。皆が窓のほうを見るので一緒に見ると、上空は黒い雲ながらガスが晴れて、大きな剣の右手に池平山のほうがきれいに見える。
明日までこの状態が続けばいいが、そうはいかないだろうな。TVの天気予報では前線が本州中央部に横たわり、明日も曇一時雨。火曜から天気が回復するそうだ。
 
8月12日(日)霧一時小雨
5時から朝食。ガスだけで雨は降ってないようなので、スパッツだけを付けて5時半過ぎに出発。今日はいくつもギャップを越えねばならない。
昨日と同じような天気だが水滴が少し大きくなってきたようだ。前方の人が全員かっぱを着込んだところに追いついたので、僕もかっぱを着ることにする。かっぱのズボンは出るときに穿いて置くべきだった。雨の中で靴まで脱いでズボンを穿くのはとても難しい。
いくつかのギャップを越えて登りつくと、昨日の新潟と群馬の男たちがいる。これは何山だ?と尋ねると「鳴沢岳」と答える。ここから次の赤沢岳までは予定通り1時間。
赤沢岳から下り始めたとき、前方から夫婦連れらしい2人が登ってくる。針ノ木峠から来たと言うからかなり早い。今日中に冷池まで行くそうだ。
赤沢岳からスバリ岳までが非常に遠い。ピークをいくつか越え、途中でたまらず座り込んで休憩もするが、行けども行けどもスバリ岳につかない感じ。
スバリ岳の登り途中でコマクサが目に付く。もうコマクサの時期には遅いのではないかと思っていたが、まだきれいに咲いている。その先のほうでは雷鳥の親子連れが散歩を楽しんでいる。雷鳥の親はずうずうしい感じがするが、子供はかわいい。
スバリから針ノ木までを約2時間かかるものと勘違いしていたので、針ノ木岳までは予想外に早く着き、やや拍子抜け。針ノ木の下りは話には聞いていたが、ジグザグの急な坂道。周りはお花畑だが、こんな急な道では立ち止まる気にならない。
針ノ木小屋に着いたが、今後の予定をいろいろ考える。最初の予定ではここでもう1泊して今日中か明日早く蓮華岳を往復して帰るつもりだった。こんな天気では今日中に往復する気がまず消える。
明日まで待っても、夕べの天気予報では天気の回復は火曜からと言っていたので、あまり期待出来ない。それならこれから下ってしまおうかという気がだんだん強くなり、予定になかった今日中に下山ということに決める。
ここの下りもジグザグの急な坂道で、大きな荷物を背負った人々が下からどんどん上ってくるのとすれ違う。
1時間近く下った所から雪渓に入る。もうお盆の時期なので、真っ黒に汚れ、きたない雪渓だ。ガスで遠くは見えないが、ルートは赤い色が付けてあるのでその通り歩いていけばよい。前の人の足跡があるので、その上を歩く限りは滑ることもない。
ゆっくり歩いているグループに追いつき、追い越そうと思ってもルート外に出ると滑りそうな気がして、仕方なしに後をついて下る。
雪渓を出てからがとても険しい道になる。雪渓がもっと長く続くときは歩かなくてもいい道なのか、あまり手入れされていないようで、道が途切れて滑りやすい岩の上をそろそろ渡るようなところもある。
針ノ木峠の道標には大沢小屋まで1時間30分と書いてあったが、2時間以上かかってしまう。もう時間が遅いのか、大沢小屋は人影もなく静まり返っている。
大沢小屋から駐車場まで45分近くかかり、最後の1台の車がちょうど出ていくところで、他には1台も停まっていない。そこから車道を避けて扇沢のバス停までがまた遠い。
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スバリ岳方面
種池への登りからスバリ岳方面を見る
 
トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ(岩小屋沢岳)
 
ウサギギク
ウサギギク(岩小屋沢岳)
 
コマクサ
コマクサ(スバリ岳)

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