宮之浦岳(鹿児島)

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2002.05.24

05.24 

淀川登山口6:35−7:10淀川小屋7:20−8:50花之江河9:05−10:50投石平10:20−11:55宮之浦岳頂上12:40−14:10投石平14:25−15:10花之江河15:35−16:55淀川小屋17:05−17:55淀川登山口


5月24日(金)晴
前日はかなり激しい雨だったが、登山当日はほぼ快晴。
屋久島では樹齢千年以上のものをやっと屋久杉と言い、樹齢数百年では小杉としか言わないので、淀川登山口から小杉の森に入る。たとえ小杉でも枝は苔に覆われ、いろいろな植物が着生している。サクラツツジにはやや遅く、淡いピンクの花弁が多数散っている。薄暗い森に点在するヒメシャラの赤いつるつるした幹がとてもきれいに見える。
緩い上り下りを繰り返して淀川小屋に到着する。この付近はニリンソウが多い。ミソサザイ、ホトトギス、コマドリの鳴き声がしきりに聞こえる。
淀川を渡ると登りにかかる。
途中で高盤岳のトーフ岩を眺め一山越えると小花之江河、ついで日本最南端の高層湿原、花之江河に着く。一面ミズゴケに覆われた湿原に、樹皮がはがれ落ちて幹が白くなっても生きている白骨樹と呼ばれる杉がところどころにあり、木道から水面を覗くとオタマジャクシの群が泳いでいる。
少し厳しい上り下りを繰り返して到着する投石平は高木がほとんどなくなってヤクシマシャクナゲがたくさん咲く気持ちのいい場所だ。正面には頂上に鳥のくちばしのように見える巨岩が乗った黒味岳がそびえ、今ちょうどその巨岩の上に何人か人影が見える。この辺りから左に裾野をのばした宮之浦岳もやっと姿を現す。
そのうち道の両側はヤクザサが茂り、生えている木はナナカマドとヤクシマシャクナゲだけになる。ヤクシマシャクナゲはつぼみのうちは深紅で、完全に開くと白くなるそうだ。このあたりはあちこちから水が沸いて道路上を流れている。
翁岳の頂上にも大きな岩が不安定に乗っかっており、栗生岳の岩の祠前を通り過ぎると宮之浦岳はもうすぐだ。
屋久島には九州で1位から8位までの高さの山がひしめいているので、頂上から眺めると山また山で、すぐのところに永田岳がそびえている。空気が澄んでいると種子島や遠く開聞岳まで見えると言うが、今日は海と空の区別がはっきりしない。
下り道で2回ヤクシカに出会う。体が比較的小さいのは屋久島の茂った森林の中をどこでも行き来できるように進化したためだという。あまり人間を恐れないのは登山者のマナーがいいためと聞かされたが、確かにどこを見てもゴミ一つ落ちていなかった。
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トーフ岩
高盤岳のトーフ岩
 
花之江河
高層湿原「花之江河」
 
頂上直下
頂上直下にある積木のような巨岩
 
永田岳
宮之浦岳頂上から見る永田岳

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