10月20日(月)晴 |
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大辺路も遠くなってくるとJRで日帰りと言うわけには行かない。今回は車で道の駅「志原海岸」で前夜泊。翌朝、周参見駅近くの駐車場に車を置き、電車で日置駅まで引き返してバスで口ヶ谷まで行く。
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川幅の広い日置川の橋を渡り、畑と民家の連なる道を北上して川に突き当たると、「仏坂入口」という説明版が建っている。安居の渡し舟が廃止されてから仏坂を越えることができなくなったので、平成14年に仏坂登り口まで連絡路を整備し、以後仏坂が通行できるようなったと記されている。
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この川沿いの連絡路がかなりの難所で、谷側は細い鉄棒を立ててこれに紐を張っただけのものなので、体重を預けると危ない。山側は斜面を削ってあるのでつかまるところがない、という場所が多く、かなり急な上り下りがあり、安居の渡し場跡まで僅か1.2kmに50分もかかった。
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しばらく丸太の階段を登り、その後杉林を登って行くと「桂松跡」という看板があり、そこからやや下ったところに茶屋跡の案内板がある。昔は横の広場で牛市が開かれたそうだが、今は林道が横切り何の痕跡もない。
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林道からまたすぐ手すりの付いた階段を登り、杉林の中を歩く。林道にたくさんの車が停まっていて何だろうと思ったが、杉の間伐作業をする人たちの車だった。
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杉が茂っていてほとんど展望はないが、一箇所だけ日置川の川口がよく見えるところがある。
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尾根の道はほとんど木が茂っており、陰になって歩きやすいが展望はない。所々陰のないところは日が照って暑い。
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そのうちに道はどんどん下りになり、入谷に近づくと下の車道も割に近く見えてくる。
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左手に入谷の不動尊がある。昔は露天に晒されていたのだが、地元の入谷の人々によって祠が作られたと書いてある。これ以上下ると下に下りてしまうので、ここで昼食にする。
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やがてひょっこり車道に飛び出し、「仏坂上り口」の案内板がが立っている。一緒に杖を入れるドラム缶が置いてあり、たくさんの杖が入っているが、こちらから登る人は少ないのではないだろうか。
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すぐ近くにジノシさんと呼ばれる地主神社があり、案内板の説明では「背後の森全体が神体で、社殿がないのが特徴」とされているが、社殿がないのはなんとも頼りない感じがする。
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車道に下ると大辺路の案内板は全くなくなり、途中にあった太子堂も見過ごし、左に逸れて踏み切りを渡る道も見過ごして線路沿いの道をどんどん歩いて行く。途中で「どこへ行きなさる?」と伯母さんに声をかけられ、周参見王子に行きたいというと「ここを左に曲がって橋の手前を少し引き返すと王子神社と資料館がある」と教えられる。下手をすると肝心の王子神社を見過ごすところだった。
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神社があるのはもう街の中で、横の周参見川には白鳥が一羽だけ散歩していた。本来は駅の反対側にある万福寺にも寄るつもりだったがその道を見逃し、白鳥のいる遠見橋から5分で周参見駅に着く。
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